
日本語は「空気」が決める~社会言語学入門~ (光文社新書)
石黒 圭
光文社 / 2013-05-20
この本について
日常の会話で「この言い方で合ってるのかな」とか、「場面によって言葉をどう選べばいいのか分からない」と迷うことが、僕はけっこうあります。正しさよりも、その場に合うかどうかの方が大事な場面ってありますよね。でも、その“合う・合わない”の基準が、自分の中でふわっとしているまま使っていることに気づくこともあります。 この本は、そのモヤモヤに地に足のついた視点をくれる一冊でした。たとえば、バッグがバックになるように、濁点が落ちたりついたりするのにも理由があり、僕らは無意識にそのルールに従っていること。あるいは、言葉の「ふさわしさ」は、性別や年齢、関係性、場の空気によって変わるという事実。正しい日本語というより、なぜそう言うのか、背景ごと見えてくる感覚がありました。さらに、方言札の話や「あなた」「おまえ」などの語の変遷を読むと、言葉が個人のアイデンティティや歴史と深くつながっていることに改めて気づかされます。 僕自身、「あ、この言い回しは誰に向けたものなんだろう」と立ち止まることが増えました。相手との距離感をどう測っているのか、自分の癖が浮かび上がる感じです。言葉そのものより、その背景を理解したい人にしっくりくると思います。特に、コミュニケーションでよく迷う人には、静かに効く本です。
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