
発達障害大全 ― 「脳の個性」について知りたいことすべて
黒坂 真由子
日経BP / 2023-12-23
この本について
発達障害について考えるとき、診断名より先に「自分は何に困っているのか」「なぜこの場面だけしんどいのか」がうまく言葉にできなくて、そこで足が止まることが多いですよね。自分のせいなのか、環境のせいなのか、どこから整理すればいいのか。そのあたりのモヤモヤを、この本はかなり丁寧にほぐしてくれます。 読んでいて特に刺さったのは、「特徴と社会のミスマッチが起こった時に障害になる」という視点でした。眼鏡が高価だった時代の近眼の話や、多動が畑だと全く問題にならない例など、環境が変わるだけで“困りごと”の意味が変わる。自分を責めるよりも、まず「場所の問題かもしれない」と考えられるだけで、呼吸が少し楽になります。また、発達障害を“色の濃淡”として捉える話は、症状を単純に分類できない理由を腑に落とさせてくれました。混ざり合うからこそ、自分の困りごとが説明しづらいのだと。 さらに印象的だったのは、「診断より先に、具体的に困っていることを直視する」という指摘です。都合のいい物語をつくってしまうクセに触れられたとき、少し耳が痛かったのですが、同時にどこから向き合えばいいかが見えました。 自分や家族の「しんどさの正体」を、落ち着いて言語化したい人に刺さる一冊だと思います。
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ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの26%が集中しています。
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