
「怠惰」なんて存在しない 終わりなき生産性競争から抜け出すための幸福論
デヴォン・プライス and 佐々木寛子
ディスカヴァー・トゥエンティワン / 2024-05-24
この本について
仕事が思うように進まない日って、「自分が怠けているだけなのかな」と不安になりますよね。休んでも罪悪感が出てくるし、自由時間もうまく楽しめない。頭では「休んだほうがいい」と分かっているのに、心と身体がまったく納得してくれないあの感じ、僕もずっと抱えていました。 この本は、そのモヤモヤを「根性不足」ではなく、心と身体が鳴らしている警報として扱ってくれます。たとえば先延ばしについても、意志の弱さではなく、完璧にやりたい気持ちが不安を生み、その不安を避けるために動けなくなる仕組みだと説明してくれる。だからこそ、大きすぎるタスクを細かく分けるとか、自分の限界を素直に認めることが現実的な対処になる、と腑に落ちます。また、好きだったはずの仕事が「やらなきゃいけないもの」に変わった瞬間に楽しさが消える、という過剰正当化の話は、働き方に悩む人にはかなり刺さるはずです。 個人的には、「怠惰に見える行動の多くは、身体が静けさを求めているサイン」という視点に救われました。できなかった日の自分を責める前に、「今日は何が自分のペースを落としたんだろう」と問い直してみるだけで、気持ちの落ち方が変わります。 生産性で自分の価値を測ってしまいがちな人に、静かに効いてくる一冊だと思います。
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