
幸せへのセンサー (幻冬舎単行本)
吉本ばなな
幻冬舎 / 2024-05-09
この本について
最近、「このままじゃいけない」と思ってあれこれ手を出しては、むしろ気力が削れていくことがよくあります。頑張っているつもりなのに、いつのまにか自分を追い込みすぎて、何が好きで何が嫌いかすら曖昧になる感じ。私もよくそこで迷子になります。 吉本ばななの『幸せへのセンサー』は、その迷子状態から派手に救い出してくれる本ではないんですが、代わりに「いまの自分のまま、角度だけ少し変えてみる」という感覚をそっと置いていってくれます。やりすぎてつらくなる時は、本当に全部変える必要があるのか一度立ち止まってみる余白をくれたり、他人に評価されるための自分ではなく、誰もいない場所で気づく小さな自分だけの感覚を大事にしてみようと思わせてくれたりします。失ったものや終わっていくものの前で無力を自覚しても、時間が流れていくことそのものが支えになる、という視点の転換もじわっと効きました。 人に振り回されがちな時よりも、むしろ「自分の感覚をどこまで信じていいかわからない」と感じている時にこそ、静かに刺さる本です。自己改革よりも、今いる場所の光の当たり方を変えるだけで、呼吸がしやすくなることもあるんだと気づかせてくれました。こんな人に刺さると思います。自分を大事にする方法を、誰かの言葉ではなく、自分の中からもう一度取り戻したい時。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第7章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
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