
東洋医学はなぜ効くのか ツボ・鍼灸・漢方薬、西洋医学で見る驚きのメカニズム (ブルーバックス)
山本高穂 and 大野智
講談社 / 2024-05-16
この本について
腰や肩が痛いとき、「結局どれだけ強く押すかなんじゃないか」とか、「東洋医学ってなんとなく効くって話でしょ」といったモヤモヤを、僕自身ずっと抱えていました。痛みがあるのに原因がはっきりしなかったり、鍼灸に興味はあっても、仕組みはよくわからないまま受けてきたところがあります。 この本が面白いのは、その曖昧さを“科学の言葉”で説明してくれるところです。例えば、強い刺激じゃなくても体性─自律神経反射が働き、やさしい刺激の方がオキシトシンの分泌が大きくなる可能性がある、といった研究の話を読むと、「痛い=効く」という思い込みがすっと外れます。さらに、足三里や合谷の刺激が脊髄や脳幹を通って迷走神経や免疫に影響する流れが見えてくると、ツボが単なる“なんとなくのポイント”ではなく、身体の構造に根ざした反応点として理解できるようになります。腰痛に関しても、物理的ストレスから心理的ストレスまで含めて、どこで痛みが生まれ、どこに作用するのかが整理されていて、日常の「とりあえず揉む」から一歩抜け出せます。 東洋医学を神話にせず、思考の道具として扱いたい人に向く一冊です。読んだあと、自分の体に起きていることを少しだけ科学的に説明できるようになり、ケアの選択肢が広がる感覚がありました。
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