
日本の経済安全保障 国家国民を守る黄金律
高市早苗
飛鳥新社 / 2024-07-08
この本について
経済安全保障の話って、ニュースではよく聞くものの、自分の生活にどう関係するのか…と距離を感じたまま過ごしてしまうことが多いと思います。サプライチェーンの話も、薬や半導体の不足も、なんとなく不安だけど「結局なにが問題で、どこが弱いのか」がつかみにくい。僕自身もそうで、ぼんやりした危機感だけが積み重なっていました。 この本が面白いのは、その“ぼんやり”が一気に輪郭を持ちはじめるところです。たとえば、医薬品の原材料が特定の国にほぼ依存している現実や、感染症や災害時には国内で必要なものを強制的に作らせる法律すら日本にはなかったという事実。それらを著者が現場で直面したエピソードと一緒に語るので、「国の問題」というより、自分の生活の延長線で理解できるようになります。また、サイバー攻撃や海上輸送など、普段あまり触れない領域の脆さも、具体的な数字や出来事を通じて実感できるのが大きいです。 読みながら感じたのは、経済安全保障が“国家の大きな話”ではなく、「暮らしを止めないための仕組みづくり」そのものなんだという視点の変化でした。専門知識がないと難しいと思いがちですが、むしろ今の世界がどう動いているのかを知りたい人ほど刺さる一冊だと思います。 海外依存のリスクを肌感覚で理解したい人、自分の仕事や生活にどうつながるのか考えたい人に、静かに効いてくる本です。
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