
ショートケーキは背中から
平野紗季子
新潮社 / 2024-08-29
この本について
なんとなく毎日が連続して見えて、「大事な瞬間をちゃんと拾えていない気がする」みたいなモヤモヤ、ありませんか。やるべきことはこなしているのに、手触りのある時間が減っていく感じというか。僕自身、同じ悩みをぐるぐる回っていたときに読んだのが『ショートケーキは背中から』でした。 この本は、壮大な教訓よりも、目の前の一回性にちゃんと目を向け直させてくれます。たとえば、ビートルズが流れ続ける店で「チャンネルの変え方がわからなくなっちゃっただけ」と笑う店主の話や、ホットなのに脚付きグラスで登場して場を沸かす飲み物、歯が三割卒業したおじいさんの姿。そういう一見なんでもない瞬間に、じわっとした愛おしさが宿っているんだと気づかされます。きれいなものをより多く見た人が勝つ、という一文は、日々を雑に消費しがちな自分にほど沁みるはずです。 もう一つ、この本が quietly 効いてくるのは、「街や食や人との関わり」を他人任せにしない視点をくれるところです。行政が町を作るんじゃない、と言う人の言葉や、ガストロノミーをどう社会に返すか本気で考えるシェフの姿勢を読むと、自分の生活圏も誰かの働きかけの積み重ねでできているんだな、と自然に思えてきます。 瞬間の感度を取り戻したい人、最近ちょっと世界の色が薄く感じる人には、静かに効く一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要




