
脱炭素化は地球を救うか(新潮新書)
池田信夫
新潮社 / 2024-08-19
この本について
環境やエネルギーの話って、正直どこまで本気で考えればいいのか分からなくなることがあります。温暖化は深刻と言われる一方で、途上国では今日の灯りのほうが大事だという声もある。SNSで流れてくる断片的な情報の中で、自分の判断軸が揺らぐ感じ、僕もずっとありました。 この本は、そのモヤモヤに「視点を一つ増やす」ような働き方をしてくれます。たとえば災害の被害が減っている背景には、気候よりも情報網やインフラ整備があること。あるいは、大気汚染で命を落とす人が途上国では桁違いに多く、CO₂よりまず電力へのアクセスが重要だという現実。さらに、脱炭素を掲げる国々と、生活のために化石燃料を必要とする国々のズレが、地政学的な緊張ともつながっていること。こうした事実を並べることで、「温暖化はあるが、対策はもっと複雑」という当たり前なのに見落としがちな点を静かに教えてくれます。 読みながら、気候変動を“信じるか否か”の二択ではなく、費用対効果や優先順位を含めて考える余地があると気づきました。僕のように、環境の議論に誠実でいたいけど、どこか一歩引いてしまうタイプには特に刺さる気がします。率直にいえば、「きれいごとでは回らない現実」を、感情ではなく事実で落ち着いて見せてくれる本でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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