
ドンキはみんなが好き勝手に働いたら2兆円企業になりました
吉田直樹, 森谷健史, and 宮永充晃
日経BP / 2024-08-30
この本について
仕事で任せ方に迷ったり、現場の意見をどう扱えばいいか分からなくなるときってありますよね。特に「全部把握していないと不安」「でも細かく管理するとチームが動かなくなる」という揺れは、僕自身もずっと抱えていました。そんなときに読んで、ちょっと視点が変わったのがこの本でした。 印象的だったのは、ドンキの“丸投げ”が放置ではなく、権限委譲の覚悟として語られているところです。「ここだけはあなたに任せます」と範囲を絞ることで、好き勝手に見える行動にも理由と責任が生まれる。このバランス感覚は、日々の業務でもそのまま応用できました。また、売れる商品をあえてセールにする発想や、視認性を軸に棚を組む話など、現場の反応を一番の判断材料にするスタンスがとてもリアルです。主語を自社にしないための地味な工夫が、実行可能な形で描かれているのも良かったです。 さらに、「みんなの75点より誰かの120点」の考え方や、デモグラではなく志向性を見る姿勢は、企画や営業で“誰に届けるか”を考えるときの迷いを少し軽くしてくれます。広く当てにいくほど手応えがなくなるあの感覚に、ちゃんと説明がつく感じです。 現場の温度感と組織の仕組みの間で疲れている人、あるいは“任せる”がどうしても苦手な人には、静かに効いてくる一冊だと思います。
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