
AIにはない「思考力」の身につけ方 ――ことばの学びはなぜ大切なのか? (ちくまQブックス)
今井むつみ
筑摩書房 / 20241107
この本について
最近、気づけば「考える前にAIに聞いてしまう」ことが増えたな…と感じていました。間違えるのも面倒だし、正解を早く手に入れたほうが効率的に思えてしまう。でもその一方で、答えだけ受け取っても、自分の中に何も残っていないような空虚さもあって。そんなモヤモヤに向き合うきっかけになったのが、この本でした。 特に刺さったのは、人間は誤った推論をしながら、それを自分で修正することで学びを深めてきたというくだりです。失敗したときのほうが記憶に残るし、直観が磨かれるという話は、日々の仕事の中でも実感があります。また、AIの文章が流暢だからといって正しいとは限らず、そもそも「だまされやすいのが人間」という冷静な指摘も、少し身が引き締まりました。さらに、抽象的な概念を身体の感覚や経験に結びつけることで、ようやく意味が自分のものになるという説明は、うどん職人の例もあって妙に腹落ちしました。 効率よく情報を集めるだけでは物足りない人、自分の中で「意味がつながる感覚」を取り戻したい人にはとても向いていると思います。AI時代をどう生きるかという大きな話にも見えますが、実際にはもっと小さな、自分の思考の手触りをどう守るかの本でした。
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ハイライト密度
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの38%が集中しています。
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