「みんな違ってみんないい」のか? ──相対主義と普遍主義の問題 (ちくまプリマー新書)

「みんな違ってみんないい」のか? ──相対主義と普遍主義の問題 (ちくまプリマー新書)

山口裕之

累計読者数17
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star総合評価 72/100
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この本について

最近、「正しさって結局、人それぞれなんだよね」と言われる場面で、なんとなくモヤっとすることが多いんです。相手を否定したいわけじゃないけれど、じゃあ自分の感じている理不尽さや違和感はどこに置けばいいのか、と。そのあたりの居心地の悪さを放置したまま大人になってしまった、という感覚がずっと抜けませんでした。 この本は、そのモヤモヤに対して派手な答えをくれるわけではないですが、「正しさって、個人の好みでも絶対的な真理でもなく、関わる人との合意で作っていくものなんだ」という視点を静かに置いてくれます。たとえば、当事者不在でルールが決まると、それ自体が不正になるという指摘は、日常の小さな不公平をどう扱うかにも直結しますし、感情と論理がせめぎ合う場面で立ち止まる意味も腑に落ちました。さらに、「人それぞれ」に逃げてしまうと連帯が失われる、という歴史的な流れの話も、個人主義に疲れている身には妙に刺さりました。 正しさを押しつけず、かといって諦めもしないでいたい人に向いています。自分と他人のあいだにある溝をどう越えているのか、その仕組みを言葉にしてくれる一冊でした。

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