
正義の味方が苦手です(新潮新書)
古市憲寿
新潮社 / 2023-01-18
この本について
最近、「正しさ」をめぐる議論を見るだけで疲れることが増えました。相手の言葉に詰まったり、データで説明しても伝わらなかったり、自分の判断基準が古いのかもと不安になったり。正義って便利な旗印のようで、実際の生活の中ではかなり扱いづらいものだなと感じます。 古市憲寿さんの『正義の味方が苦手です』は、そのモヤモヤに静かに手を添えてくれる本でした。刺さった抜粋を見ると、多くの人が「揺らぐ力の大切さ」や「確証バイアスに巻き込まれる怖さ」に反応しているように思います。まっすぐな正義ほど危うく、むしろ自分の歪みや相手の偏りを前提にしたほうが話が進む、という視点は、日常のコミュニケーションにもそのまま効きました。たとえば、ネットで意見がぶつかったとき、すぐ反論しようとする癖が少し弱まり、相手の背景を考える余裕が生まれた感じがあります。 正義や意見の違いにしんどさを感じやすい人にとって、この本は「立場を決めつけなくていい」という逃げ道をそっと提示してくれます。正しさを掲げるよりも、歩み寄れるギリギリの場所を探すほうが、現実ではずっと実用的なんだと思わせてくれる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの38%が集中しています。
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