
立ち読みの歴史 (ハヤカワ新書)
小林 昌樹
この本について
本を読む時間は好きなのに、最近「読書との距離感」がうまくつかめないな…と感じることがあります。スマホで文章を追うのが当たり前になったせいか、本屋で立ち止まる自分の感覚さえ曖昧になるというか。そんなときに『立ち読みの歴史』を読むと、いま自分が当たり前だと思っている読書のかたちが、実はぜんぜん当たり前じゃないことに気づかされます。 面白いのは、江戸の貸本屋がデリバリー式だったり、本にも身分があったり、本屋そのものが古本屋から派生していたりと、「読書環境」が社会の仕組みやメディアの変化に影響されまくっていた点です。たとえば、立ち読みという行為も姿勢が本質ではなく、「売り物を代金を払わず読む」ことが核だと整理されているのは、今の自分の行動を客観視するうえでけっこう刺さりました。それに、雑誌が欧米では本屋に置かれないから立ち読み文化が育たない、という指摘は、普段意識もしない習慣に背景があることを教えてくれます。 読書の悩みって、自分の集中力や意思の問題だと思いがちですが、実は「環境そのものをどう受け取るか」でずいぶん変わるのかもしれません。読書の原点をもう一度整えたい人に静かに効く本だと思います。こんな人に刺さります。自分の読書のクセや習慣のルーツを知ると少し気が楽になるタイプの人。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
読書の順序
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