
「日本スゴイ」の時代 カジュアル化するナショナリズム (朝日新書)
早川 タダノリ
朝日新聞出版 / 2025-06-13
この本について
最近、「日本スゴイ」系の話題を見るたびに、どこまでが事実で、どこからが思い込みなのか判断がつかなくなる瞬間ってありませんか。自分も仕事で数字や事例を追っているはずなのに、気づくと雰囲気で語られる“物語”に巻き込まれてしまうことがあります。しかもそれが政治や歴史となると、違和感はあっても言語化できず、ただモヤモヤだけが残るんですよね。 この本は、そのモヤモヤを無理に晴らそうとせず、なぜ「そう見えてしまうのか」という構造から示してくれます。たとえば、やたらと持ち上げられる“日本人の民族性”がどの程度根拠のある話なのか、あるいは懐かしいようで実は作り物に近い「家」や「伝統」の語りがどんな歴史的背景とつながっているのか。そのあたりを、具体的なエピソードや媒体の変遷を追いながら淡々と明らかにしていきます。また、海外からの称賛っぽい話が実は出所不明だったり、YouTube動画がクラウドワークスで量産されていたりと、現代らしい“作られ方”にも触れていて、自分が日々見ている情報の立ち位置を考え直すきっかけになります。 読むと、誰かを断罪するというより、自分がどんな前提で物事を受け取っていたのかを静かに点検できる感じです。感情に流されず、一歩引いて社会の空気を見つめたい人には刺さるはずです。自分も読みながら、思い込みに寄りかかっていた場面がいくつもあったと気づかされました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第7章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの16%が集中しています。
読書の順序
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