
だれにでも「いい顔」をしてしまう人 嫌われたくない症候群 (PHP新書)
加藤諦三
PHP研究所 / 2007-04-01
この本について
人と話していて、「あ、また本音を飲み込んだな」と後から気づくことってありませんか。場の空気を壊さないように、相手を不快にさせないようにと動いているうちに、自分の気持ちがどこかに押しやられていく。私もずっとその繰り返しで、「波風立てないようにしているのに、なんでこんなにしんどいんだろう」とよく考えていました。 この本が刺さるのは、まさにその“しんどさ”の正体を扱っているからです。嫌われるのが怖い人ほど、人との距離が曖昧になり、自分の基準が見えなくなる。その状態でがんばっても、相手との関係はなぜかうまくいかない。本書ではその構造を丁寧に言語化してくれます。特に、「嫌われる事実そのものより、嫌われるのを恐れる心のほうが人を追い詰める」という指摘は、自分の中の感情の向きどころを変えてくれました。また、みんなに好かれようとするより、距離感をはっきりさせたほうが結果的に信頼されるという話は、実生活でじわじわ効いてきます。 とくに、断りたいときに「はい」と言ってしまう人、気づけば相手に合わせすぎて自分の輪郭がぼやける人には強く刺さると思います。好かれようとする気持ち自体は自然なものですが、それが行き過ぎると自分を見失いやすい。その“手前のところ”をどう扱うかについて、現実的な視点がほしいときに手に取る価値がある一冊です。
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