
われ笑う、ゆえにわれあり (文春文庫)
土屋 賢二
文藝春秋 / 1997-11-10
この本について
最近、どうにもならないことにずっと意識を持っていかれる時があって、妙に疲れるんですよね。努力で動くことと、どうあがいても変わらないことがごちゃまぜになって、どこから手をつけたらいいのか分からなくなる、みたいな感じです。そんな時に思い出したのが、土屋賢二さんの「われ笑う、ゆえにわれあり」でした。 この本は、いわゆる人生の指南書ではないのに、読むと肩の力がふっと抜ける瞬間があるんです。例えば、「人間の力ではどうにもならないことには、できることといえば悩むことくらい」という投げやりなようで妙に正直な視点。悩むのをやめろと言わず、悩む自分をそのまま肯定してくれる感じがして、気持ちがラクになります。また、「自分を笑える能力こそがユーモア精神」という考え方に触れると、不調な自分や老いを過剰に深刻化しすぎていたことにも気づかされます。さらに「手を打てることには人事を尽くし、どうにもならないことは笑って流す」という姿勢には、現実的だけど投げ出さないバランスがあって、日常に持ち込みやすいんですよね。 大げさに人生が変わるとかではなく、深刻さの角度をほんの数度ずらしてくれる本です。完璧じゃない自分とどう付き合うかに悩んでいる人には、特に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの43%が集中しています。
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