
V字回復の経営 2年で会社を変えられますか 企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)
三枝匡
KADOKAWA / 202304
この本について
仕事をしていると、「なんでこんなに話が進まないんだろう」とか、「誰も本質的なところを触れようとしないまま時間だけが過ぎていくな…」みたいな場面、けっこうありませんか。自分の力だけではどうにもできないすくみ合いに巻き込まれて、気づけば問題そのものが棚上げされていくあの感じです。 『V字回復の経営』は、そういう組織特有の“動かなさ”に対して、精神論ではなく、現実的なメカニズムを見せてくれる一冊でした。例えば「組織内部の政治性が最大の敵になる」という指摘は、身に覚えがありすぎて苦笑いするしかありませんし、強みだと思い込んでいた事業の組み合わせが、実は赤字の温床だったという話は、自分の職場にも置き換えざるをえません。また、曖昧な戦略を高速で回してしまう危うさや、データで逃げ場を消すことで組織がようやく前に進む場面など、どれも妙に現場感があって、読みながら何度も立ち止まりました。 特に刺さったのは、「戦略の間違いよりも、その誤りを長年放置することのほうが致命的」という点です。結局のところ、誰が最初に踏み出すのかが一番のボトルネックで、そこを避けてきた結果としての停滞なんだよな…と痛感しました。 組織の渋滞に疲れている人、そして「そろそろ自分が動かないと変わらないのかもしれない」と薄々感じている人には、かなり刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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