
隣の家の少女 (扶桑社ミステリー)
ジャック・ケッチャム and 金子 浩
扶桑社 / 1998-07-28
この本について
ときどき、自分の中にある弱さとか、見たくない感情に気づいてしまって、なんとも言えない気持ちになることがあります。あのとき助けられなかった人のことや、見て見ぬふりをした場面を思いだしてしまうような、あの胸のざわつきです。誰にも話せないし、きれいに整理できるものでもない。でも、確かにそこに残っている。 『隣の家の少女』を読むと、そのざわつきに真正面から触れざるを得なくなります。救えなかった後悔、他人の苦痛をただ見ているだけの自分の卑小さ、そして「痛みは外から入ってくる」という感覚。そのあたりを抜粋から強く感じている人って、きっと物語の残酷さそのものより、自分の中の曖昧な部分に反応しているんじゃないでしょうか。登場人物の歪んだ理屈や、子ども特有の残酷さがあまりにリアルで、読み手の中にある似た部分が静かに揺さぶられるんですよね。 この本は、前向きな解決策をくれるタイプではありません。でも、「人はなぜ目をそらすのか」「罪悪感にはどういう温度があるのか」といった、自分でもうまく言葉にできなかった部分を形にしてくれるところがあります。読後に重たさが残るのに、どこか少しだけ視界がクリアになるような、不思議な読書体験です。 過去の自分の選択が今も引っかかっている人や、「弱さを含んだままの自分」を受け入れたい人には、深く刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの23%が集中しています。
読書の順序
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