
竜馬がゆく(二) (文春文庫)
司馬 遼太郎
文藝春秋 / 2023-08-24
この本について
仕事でも人間関係でも、自分の判断に自信が持てない時ってありますよね。声の大きい人に流されたり、「正しさ」を求めすぎて身動きが取れなくなったり。僕自身、歴史ものを読むときもエンタメとして楽しむだけで終わらせちゃうことが多かったんですが、『竜馬がゆく(二)』を読み返していると、判断に迷う場面ほど人の本音や弱さが露骨に出るんだよな…と妙に胸に刺さりました。 たとえば、ロシアの使節プチャーチンに一気に懐柔されてしまう幕府の役人たち。知識がないと、相手の見せる「物語」に簡単に持っていかれる。これは現代の仕事でも同じで、派手な数字や言葉に振り回される時ほど、足元の判断軸を失ってるんだなと気づかされます。また、竜馬の脱藩前夜の「それもいいなあ」と言ってしまう軽やかさも印象的で、覚悟って大声で宣言するものじゃなくて、ふっと腹の底が決まる瞬間に近いのかもしれません。吉田松陰や久坂玄瑞の苛烈さ、土佐藩の理不尽な身分制度など、具体的な出来事として描かれるからこそ、自分の中の小さな迷いや卑屈さを照らしてくれる感覚があります。 歴史の大局を見るというより、「判断に迷いながらも前に進む人間の姿」を追いたい人には特に刺さる一冊だと思います。僕は読むたびに、自分の弱さと向き合う勇気を少しだけ取り戻せる本です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第7章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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