
竜馬がゆく(八) (文春文庫)
司馬 遼太郎
文藝春秋 / 2023-08-24
この本について
仕事でも人間関係でも、目の前の課題に向き合っているつもりなのに、どこか「全体が見えていない気がする」「自分の動き方がズレている気がする」みたいなモヤモヤってありますよね。頑張っているのに、どうにも視界がひらけない感じ。僕もよくそこに迷い込みます。 『竜馬がゆく(八)』を読んでいて刺さるのは、竜馬が情熱だけで突っ走る人ではなく、視点の取り方と動き方がとにかく具体的で、しかも現実的だという点です。たとえば「しかない、というものは世にない」という言葉。状況が詰んで見えるときほど、一段高いところから見直す習慣を持つだけで、選択肢の数が変わってくる。そして「八分まででいい」と言い切る働き方。全部自分で抱えず、最後の仕上げを他人に譲ることで、仲間が集まり、結果が転がり始める。さらに、議論ではなく事実で語らせるという姿勢も、日常の小さな衝突にこそ効いてくるものだと感じます。 竜馬の行動を追うと、迷いをゼロにする方法が書いてあるわけではないんですが、「視点を変えると迷い方が変わる」ことに気づかされるんですよね。討幕と海運という全然ちがう軸を一つの目的に統合していく柔軟さや、財政から独立して意思を貫く潔さも、今の僕らの働き方にそのまま響いてきます。 自分のペースで動きたいけれど、どう状況を整理していいかわからない人に、静かに効いてくる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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