
采配
落合 博満
ダイヤモンド社 / 2011-11-17
この本について
仕事でうまくいかない時って、「今の自分はここにいていいのか」「このまま頑張って何か変わるのか」と妙に落ち着かない気持ちになりますよね。周りの評価や人間関係ばかり気になって、肝心の“自分が何に向き合うべきか”がぼやけてしまうこともあると思います。僕も同じで、迷いながら手を動かしている日ばかりです。 『采配』が響くのは、そんな曖昧な不安に対して、大声ではなく淡々と「まずは目の前の仕事を丁寧にやれ」と返してくれるところです。ただの根性論ではなく、我慢の時期には我慢の意味があること、評価されない時こそ次のチャンスに備えて力を蓄える時期になること、そういう“時間の扱い方”を落合監督らしい視点で語ってくれます。特に、飲み込みが遅い人ほど安定するとか、調子の良し悪しを必ず分析しておくべきだとか、現場でしか出てこないリアルな視点が多くて、妙に腹に落ちるんですよね。 もうひとつ、この本が助けてくれるのは「自分をどう評価するか」という部分です。誰かにどう見られているかじゃなく、自分が監督だったとして今の自分をどう判断するか。そこが整うだけで、居心地や期待値に振り回されずに済むようになります。結局のところ、人生の物語を采配できるのは自分しかいない、という静かな確信をくれる本です。 焦りと停滞の間で揺れている人に、じわっと効く一冊だと思います。
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