
科学するブッダ 犀の角たち (角川ソフィア文庫)
佐々木 閑
KADOKAWA / 201310
この本について
最近、仕事でも日常でも「自分の見方ってほんとに正しいのか?」みたいな妙なズレを感じることがあって、答えが出ないまま考え込んでしまうことがあります。頭では分かっているつもりなのに、現実がそれを裏切ってくる感じです。そういう時にこの本を読むと、視点そのものをいったん疑ってみる余白が生まれました。 面白いのは、ブッダと科学者を同じ「問いを解く存在」として扱っているところです。宗教とか科学とかのジャンル分けをいったん外して、人間が世界をどう認識してきたかを静かに辿っていく。その過程で、「絶対的な視点なんて、本当はどこにもない」という話が、アインシュタインから相対性理論、さらには生物ごとの認識の違いにまで広がっていきます。自分の思い込みが揺さぶられるのに、不思議と不安にはならず、「じゃあ、もう少し自由に考えていいのかも」と思えるのが、この本の効き方でした。 特に、光の速度が有限だから“遠くのものは昔の姿として見えている”というくだりは、日常の見え方までじわじわ変えてきます。視界に入っているものを、そのまま同時刻の出来事として処理している自分の脳のクセに気づくのは、ちょっとした発見でした。 自分の世界認識を一度ほぐしてみたい人や、「直感と現実が噛み合わない理由」を静かに知りたい人には、かなり刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの23%が集中しています。
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