
デザイン思考の道具箱
奥出 直人
早川書房 / 2013-11-15
この本について
仕事で「ユーザーの視点が大事」と言われても、実際どこから手をつければいいのか分からないまま、会議で抽象論だけが積み上がっていく……。僕もずっとその繰り返しでした。でも現場に出る余裕もないし、いきなり完璧な企画なんて出せない。そんなモヤモヤを抱えている時に出会ったのが『デザイン思考の道具箱』でした。 この本が効いたのは、まず“観察するとはどういうことか”をかなり具体的に教えてくれた点です。ユーザーが何をしているかではなく、なぜそうしているのかまで読み取る。しかも、自分で真似してみるところまで含めて初めて意味が見える。このプロセスが腹落ちすると、机の上で考えていたアイデアの不確かさがよく分かります。もうひとつは“つくりながら考える”姿勢です。プロトタイプを出すことに抵抗がある人ほど、この部分が刺さると思います。失敗前提でいいから形にするほうが、議論が一気に前へ進むんですよね。 そして意外だったのが、哲学やビジョンを「仕事の外で語っても意味がない」と断言しているところです。理想を掲げるだけでは何も動かず、それを日々の作業にどう持ち込むかがデザインそのものだという視点は、自分の働き方を見直すきっかけになりました。 「ユーザー視点って結局どうやって身につけるの?」と悩んでいる人に、特にしっくりくる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの26%が集中しています。
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