
逆説思考~自分の「頭」をどう疑うか~ (光文社新書)
森下 伸也
この本について
仕事でも日常でも、「頭では分かってるはずなのに、なんか腑に落ちない」「正しいと思ってる考え方が、どこか自分を縛ってる気がする」みたいな瞬間がけっこうあります。理屈を積み上げてもうまく動けないときほど、考え方そのものが固定化しているんだろうな、と感じます。 この本がおもしろいのは、逆説を“パズル”として扱うんじゃなくて、思考の慣性をひっくり返すための道具として扱っているところです。理性の限界に気づかされるような言葉や、借金を「心の鍛錬」として肯定する百閒の奇妙な論理を通して、常識を一歩裏側から見る練習になる。西洋文明を吸収した本人が、それでも疑う姿勢を崩さなかった福沢のエピソードなんかも、自分が信じている前提をいったん脇に置く感覚をつかみやすいです。 読んでいて感じたのは、「正しい答えを探す」よりも、「自分がなぜその考えに縛られているのか」を見るほうがずっと実践的だということ。転倒思考・逆因果思考・因果反転思考という三つの型が示されているので、仕事の判断や人間関係の思い込みを整理するときにも、そのまま使える場面が多いと思います。 いつも同じところで思考が詰まる人や、「理屈はあるのに心がついてこない」タイプの人には、とくに刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの46%が集中しています。
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