
ナタリーってこうなってたのか YOUR BOOKS
大山卓也
双葉社 / 2014-08-27
この本について
仕事で「自分の色を出すべきか、それとも役割に徹すべきか」で迷うこと、けっこうありませんか。特に発信に関わる仕事だと、自分の意見を入れるべきか、それがノイズになるのか、線引きが難しいまま手が止まることが多いと思います。僕もよく迷います。 『ナタリーってこうなってたのか』を読むと、その迷いが少し整理されました。大山さんは「編集者は自己表現をしない」という姿勢を徹底していて、これは突き放した哲学ではなく、読者やアーティストへの誠実さから生まれた実務的な判断なんですよね。ひたすら情報源を掘り、正確さを担保し、名前すら出さない。派手な理想論ではなく、具体的な作業の積み重ねが媒体の信頼をつくるんだと腹落ちしました。 もうひとつ刺さったのは「作るだけで終わってしまう」問題への向き合い方です。モノづくりが好きだと、広めることに無頓着になりがちですが、大山さんはそこを仕組みとして組み込み、全員で“井戸を掘る”ように情報を集め続ける。地味だけど、続けることでしか到達できない景色があるんだと感じました。 派手な成功談ではなく、ファンとして、作り手を貶めないために、毎日コツコツやり続けた記録です。自分の仕事の「姿勢」をもう一度見直したい人に刺さる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
読書の順序
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