
その問題、経済学で解決できます。
ウリ・ニーズィー, ジョン・A・リスト, and 望月 衛
東洋経済新報社 / 2014-09-11
この本について
仕事でも家庭でも、人に動いてほしいのに思ったように動いてくれない。自分でも分かっているのに行動が変わらない。そういう小さなつまずきって、日常にいくらでもありますよね。努力とか気合いで片づけられれば楽なんですが、実際はもっと複雑で、相手が何を大事にしているか、自分がどんな条件に反応しやすいかで結果はまったく変わってきます。 この本が面白いのは、「人はインセンティブに反応する」というシンプルな前提を、実験で一つずつ確かめていくところです。たとえば、ご褒美は後より“今”のほうが効くとか、一度与えたものを失うかもしれないほうが強い影響をもつとか、感覚では知っていたつもりでも数値を見ると納得せざるを得ない話ばかりです。しかも、誰にインセンティブを置くと効果が最大化するかまで具体的に検証されていて、現場の肌感覚とつながりやすい。 もう一つ刺さったのは、正しい判断をするには「相関と因果を分けて考える」姿勢が欠かせないという点です。ビッグデータの時代でも、結局は小さな実験を積み重ねて、自分の環境で何が効くか確かめるしかない。これは仕事の改善でも、子育てでも、人間関係でも同じだなと思いました。 行動が変わらない理由を、自分のせいだけにしたくない人に向く一冊です。
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