
認知科学への招待
苫米地英人
新曜社 / 20160226
この本について
仕事でも日常でも、「自分は何を見て、どう判断しているんだろう」と立ち止まる瞬間があると思います。目の前の情報に振り回されている感じがしたり、相手の意図を読み違えてモヤッとしたり。自分の“認知の仕組み”がよくわからないまま走っているような不安ってありますよね。 『認知科学への招待』は、その曖昧な部分に少し輪郭を与えてくれる本でした。たとえば、人間が文章に書かれていないことまで自然に補って理解できるのは、過去の経験から作られた「標準的な状況」が頭の中にあるからだという考え方。自分の解釈のクセを客観的に捉えられるようになる感覚がありました。また、ロボットと人間の違いを語る中で出てくる「内省的意識」という話も、今の自分が何をしているのかを認識する力そのものが、判断の質を決めているんだと気づかせてくれる内容です。 さらに、抽象度をどう扱うかという話は、仕事で複雑な情報をまとめるときによく効きます。具体と抽象を行き来するときに、なぜ自分が迷うのか、その迷い方に構造があるという視点をもらえる一冊でした。 自分の思考の“作られ方”に一度向き合ってみたい人に刺さる本だと思います。
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