
勉強法の科学-心理学から学習を探る (岩波科学ライブラリー)
市川 伸一
この本について
勉強していて「覚えたはずなのに、あとで使えない」「人に説明しようとすると急に曖昧になる」みたいなモヤモヤって、けっこうありますよね。自分も参考書を何冊も回しているのに、実戦になると手が止まる時期がありました。 この本がやさしいところは、「覚えられないのは努力不足」みたいな話ではなく、人間の記憶のクセを前提にして勉強を組み立て直してくれるところです。例えば、人は写真のように情報を丸ごと保存できるわけではなく、そこに意味を見つけた時だけ記憶が安定するとか、バラバラの解法を覚えるより、問題の構造やスキーマをつかんだ方が応用が利くとか。読んでいると、「ああ、覚えられなかった理由って、単に情報を“つなげて”なかっただけかもしれない」と少し気が楽になります。 さらに、理解して覚える姿勢は、人に説明するときにもそのまま効くという話が出てきます。これは仕事でも同じで、資料を作る前に自分の頭の中の関係性が整理されているかどうかで、伝わり方がまるで変わるんですよね。知識があるから関係が見える、関係が見えるから記憶が定着する。この循環を作る方法として読むと、かなり腑に落ちます。 暗記が苦手というより、「知っているはずの知識が使えない」と感じている人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
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