
物欲なき世界
菅付 雅信
平凡社 / 2015-11-02
この本について
最近、何かを買うたびに「これ本当に必要だったっけ」と立ち止まることが増えました。持ち物を減らしたい気持ちはあるのに、世の中は相変わらず“理想の暮らし”をパッケージで売ってくるし、気を抜くといつの間にか流行やレビューの波に流されてしまう。そんなモヤモヤを抱えている人、けっこう多いんじゃないでしょうか。僕もその一人です。 『物欲なき世界』を読んで感じたのは、「欲しい・欲しくない」の判断そのものを、もう少し丁寧に扱っていいんだなということでした。例えば、既製品を買うのが当たり前になったのはここ半世紀の話にすぎないとか、所有より“体験”や“物語”を選ぶ人が増えている背景とか、“当たり前”と思っていたことをいったん外して考え直せる視点がいくつも出てきます。また、モノが減っていく社会で価値が移っていく先――知識や関係性のような「見えない資本」についての話も、今の働き方の不安と直結していて、妙に腹に落ちました。 この本は、物欲を否定するための本ではなくて、「なんで自分はこう感じているのか」を整理するための土台をくれる本です。モノを買う/買わないの基準を、自分の生活に合わせて組み直したい人に特にしっくりくると思います。僕自身、読み終えてから、物を減らすというより“選ぶ速度をゆっくりにする”感覚が少しだけ身につきました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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