
「学力」の経済学
中室牧子
ディスカヴァー・トゥエンティワン / 2024-06-29
この本について
子どもの勉強について考えるとき、「結局どの情報を信じればいいのか…」と手が止まることがよくあります。成功体験の本を読んでも、自分の家庭にどう当てはめればいいのかが見えなくて、余計にモヤモヤするというか。僕も同じで、あれこれ試しては「これ本当に意味あるのかな」と迷っていました。 『「学力」の経済学』が少し違うのは、経験談ではなく“データで何が効いて、何が効かないか”をひたすら淡々と示してくれるところです。例えば、読書と学力の関係が「相関にすぎない」と示されたり、ご褒美を与えるならアウトプットではなくインプットの直後が効果的だったり、親が口だけで「勉強しなさい」というより、時間を決めて一緒に付き合うほうがはるかに意味があると分かったり。読んでいると、自分が思い込みで動いていた場面がいくつも浮かびました。 この本は、子どもを“思いどおりに育てる”指南書ではなく、親が無駄に落ち込んだり自分を責めたりするエネルギーを減らしてくれる本だと思います。こんなに条件の違う中で育つ子どもに、万能な正解なんてそもそも存在しないことがはっきり書かれているからです。 「何が効くのか分からないまま、不安だけが増えている人」に、静かに効いてくる一冊です。
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