
子どもの哲学 考えることをはじめた君へ
河野 哲也、土屋 陽介、村瀬 智之、神戸 和佳子
毎日新聞出版 / 2015-12-20
この本について
人間関係や学校・職場での立ち位置に、なんとなくモヤモヤする時期ってありますよね。みんなと仲良くしたほうがいいのか、無理に合わせているだけじゃないか、そもそも「友だちって何なんだろう」と考え始めると、意外と答えが見つからなかったりします。大人になっても同じことで悩んでいて、少し情けなくなることもあります。 この本がおもしろいのは、「学校ってみんなでおままごとしているみたい」という視点のように、当たり前すぎて疑ったこともない前提を一度ゆるめてくれるところです。友だちは多さより「どんな人と、なぜ関わるのか」で変わるとか、大人になって長くつきあう人は実際そんなに多くないとか、言われてみればその通りなのに、普段はあまり言語化できない部分をそっと拾ってくれます。関係の広さではなく、誠実さや信用できるかどうかに目を向けると、自分が無理していた場面が少し整理される感じがありました。 もうひとつ、この本は「学校の外もふくめて社会全体を学びの場にしていい」という考え方を置いてくれるので、いまいる場所に縛られすぎている時の息抜きにもなります。自分の環境がすべてではないと思えるだけで、選択肢がゆるやかに増えていくような感覚があります。 人間関係に正解を求めすぎてしんどくなっている人に、静かに合う一冊だと思います。
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