
信頼学の教室 (講談社現代新書)
中谷内一也
講談社 / 2015-12-16
この本について
仕事でも日常でも、「この人をどこまで信じていいんだろう…」と迷うことが増えました。能力はあるし人柄も悪くない。でも何となく不安が残る。あるいは、自分が信頼される側に立つとき、何を示せばいいのか分からない。そんな宙ぶらりんな感覚に、この本はちゃんと輪郭を与えてくれました。 読んでみて一番刺さったのは、信頼の中心にあるのは「価値の共有」だと丁寧に示してくれるところです。努力やスキルでは埋まらない距離が、人との間に確かにある。しかもその価値は、相手が強い関心を持つ場面ほど重たく効いてくる。信頼が揺らいだ局面では、能力をアピールする前に、まず価値観の一致をどう示すかを考えた方がいい理由が、実験や具体例を通じて腑に落ちました。 さらに印象的だったのは、監視や制裁の仕組みを「自発的に受け入れる姿勢」が信頼に大きく影響するという指摘です。結局同じコストを払っていても、渋ってから応じるのと、自分から差し出すのとでは、受け取られ方がまったく違う。仕事でミスが続いたときや組織の信用が落ちているとき、何を最初の一手にすべきかが具体的に見えるようになります。 人間関係や組織運営の「どこがうまく噛み合っていないのか」を言語化したい人に静かに刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの35%が集中しています。
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