
家康、江戸を建てる
門井慶喜
KADOKAWA / 20230922
この本について
仕事で大きな判断を任されたとき、自信と臆病さのあいだで揺れることがよくあります。背伸びしたい気持ちと、失敗が怖い気持ちが同居して、前に出るべきか迷うあの感じです。最近、そんなモヤモヤを抱えたまま読んだのが「家康、江戸を建てる」でした。 この本が効いたのは、勇ましい成功談ではなく、むしろ野心と臆病さを同時に抱えた人々が、目の前の仕事にどう向き合ったかが淡々と描かれていたからです。例えば、「すっぱり言いきる」という庄三郎の姿勢は、言葉の使い方ひとつでも仕事の責任を引き受ける覚悟がにじむし、臆病を装うことで政治に集中した伊奈の選択には、勇気のかたちが一通りではないと教えられました。また、家康の「へりくだる人間は仕事もへりくだる」という言葉は、自信そのものより、自信を引き受ける態度のほうが仕事を前に進めると気づかせてくれます。 さらには、利根川の付け替えや江戸の造成など、今の東京につながる大事業が、個々の技術や性格が食い違う人々の中で少しずつ形になっていく描写が、妙に現実的です。プロジェクトの規模は全然違うのに、自分の職場とどこか似て見えるのが不思議でした。 自信と臆病のあいだで揺れている人、そして「自分の名前で仕事をしたい」とどこかで思っている人に静かに刺さる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
読書の順序
この本の前に読まれた本
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
目次
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要





