
カラマーゾフの兄弟(中)(新潮文庫)
ドストエフスキー and 原 卓也
千歳出版
この本について
忙しく過ごしていると、ふと夜に「今日やるべきことをちゃんとできたかな」とざわついたり、人と比べて落ち込んだり、自分の善意すら疑わしく思えたりすることがあります。頭では前向きに生きたいと思っていても、心の奥では混乱したまま、という日も多いですよね。僕も同じで、そんな時に手が止まったまま長く開いていたのが、この『カラマーゾフの兄弟(中)』でした。 この巻の抜粋を眺めていると、読者が惹かれているのは「人の弱さと、それでも前に進もうとする瞬間」なんだと思います。善行と呼べるかどうかあやしい葱の話にしても、衝動で人を傷つけて四十年後も苦しむ告白にしても、人の行いは混ざりものだらけで、それを嘘なく描いてくれるから、自分の迷いもそのまま置ける。さらに、アリョーシャが大地にひれ伏したあと立ち上がる場面のように、救いが劇的ではなく、静かな決意として描かれるのも、この本の効き方の特徴だと思っています。 読んでいると、完璧な信念を持つよりも、まずは「気づいたらすぐ起きて実行してみる」とか、「自分の正しい行いを恥じなくていい」とか、ほんの僅かに行動の向きが変わるような感覚があります。人生は楽園なのに僕らが気づこうとしない、という言葉はスローガンではなく、そういう小さな姿勢の延長にある景色なんだろうなと感じます。 迷いながらも、自分の弱さを抱えたまま生きている人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの30%が集中しています。
読書の順序
この本の前に読まれた本
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要





