
不登校・ひきこもりに効くブリーフセラピー
坂本 真佐哉 and 黒沢 幸子
この本について
不登校やひきこもりに関わると、「原因は何なのか」「どう励ませばいいのか」と考えるほど、こちらの言葉が相手を追い詰めてしまう感覚が出てきます。良かれと思って基準を下げて背中を押しても、相手の元気をさらに奪ってしまう…そんな経験をした人は多いと思います。僕も同じで、相手のためのつもりが、いつのまにか“正しさ”を押しつけてしまったことがあります。 この本が助けになるのは、問題の背景を掘り下げるよりも、「今できること」に光を当てる視点を丁寧に教えてくれるところです。学校に行けないなら行けないままでいい。その代わり、外出できる時間帯や、嫌ではない科目、親と一緒なら移動できる距離など、小さくても確かに存在する行動を拾っていきます。そこから自信が回復していく流れを、現場の具体例をもとに示してくれるので、「焦らなくていい」という感覚がじわっと伝わってきます。 もうひとつ印象的なのは、関わる人すべてを支援の輪に含めていく姿勢です。本人が面談に来られない状況でも、家族や周囲の小さな変化が結果として本人に波及する。システムを“実在”ではなく「支援者がどう見なすか」と捉えることで、できることがぐっと広がるんです。 原因探しに疲れた人、自分の関わり方が正しいのか迷っている人に静かに効く一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの17%が集中しています。
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