
傷つきのこころ学 NHK出版 学びのきほん
宮地 尚子
この本について
人と関わるとき、理由のよく分からない疲れやモヤモヤがたまっていくことがあります。場にうまく馴染めなかったり、誰かの言葉が妙に刺さったり、逆に自分が知らないうちに誰かを傷つけていたかもしれないと不安になったり。そういう“説明のつかないしんどさ”って、放っておくとどんどん自分の中に溜まりますよね。 『傷つきのこころ学』は、そのモヤモヤの正体を「日常の小さな傷つき」として扱いながら、どうケアしていけばいいかを静かに教えてくれる本でした。たとえば、心を休める時間は意識的に確保しないと奪われていくこと、語りにくい経験ほどひとりで抱え込んでしまいやすいこと、そして弱さを出し合える関係は付箋みたいに軽いつながりよりもずっと自分を支えてくれること。どれも大げさではなく、明日からの振る舞いが少し変わる種類の気づきでした。 読んでいて思ったのは、「傷つかないように生きる」のではなく、「傷ついたときに戻ってこられる場所や人をつくる」ことが大事なんだということです。第三者を介在させる、五分だけ何もしない時間をつくる、自分の弱さを少しだけ開示する。どれも小さな行動ですが、積み重ねると確かに心の回復力が育っていく感覚がありました。 自分の感情の扱い方に迷っている人や、人間関係で疲れやすい自覚がある人には、静かに刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの15%が集中しています。
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