
自分とか、ないから。 教養としての東洋哲学
しんめいP
サンクチュアリ出版 / 2024-04-23
この本について
最近、仕事でつまっているときほど頭の中が言葉でぎゅうぎゅうになって、「自分ってダメだな…」みたいなストーリーに勝手に巻き込まれることありませんか。考えても考えても出口がなくて、机には向かってるのに何も進まない、みたいなあの感じ。僕もずっとそこで足踏みしてました。 この本が刺さったのは、「そのループそのものがフィクションなんだよ」と、変に励ますでもなく教えてくれたところでした。たとえば、著者が「書きたいけど書かない」状態に自分を置く話。あれを読んで以来、僕も追い込まれたときほど散歩に出るようにしました。すると、不思議とアイデアが勝手に浮かんでくる。努力というより、言葉の世界から一回降りるだけで流れが変わる感覚があるんです。 もうひとつ良かったのは、「自分」という感覚の扱い方がやさしいこと。無我とか空とか難しい話かと思いきや、失敗して夕陽がしみる瞬間にふっと自分が消える、あの感覚から説明してくれる。あれを読んで以来、つらい日に「いまはフィクションの中にいるだけかも」と思える余白ができて、変に自分を立て直そうとしなくなりました。 あとは、人間関係の話も現実的です。無職や離婚で「終わった」と思った著者が、むしろ周りの人との距離が自然になっていく過程が書かれていて、自分の「こうあるべき」という設定もまたフィクションなんだな、と肩の力が抜けました。 考えすぎて自分を追い込みがちな人、気づいたら頭の中の物語に引っぱられている人には、かなりしっくりくると思います。
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