
年収90万円で東京ハッピーライフ
大原扁理
百万年書房 / 20180703
この本について
最近、「自分の個性って何だろう」とか「好きなことを仕事にしろって言われても、そもそも好きなことがない」とか、そんなモヤモヤを抱えている人、多い気がします。僕もよくそこに引っかかって、気づくと“人と違わなきゃ”みたいな方向に力んでしまうんですが、だいたい長続きしないんですよね。 『年収90万円で東京ハッピーライフ』は、あの力みをいったんほどいてくれる本でした。個性は外側に作るものじゃなくて、生活の積み重ねから勝手ににじむもの。やりたいことが見つからなくても全然よくて、まずは「嫌いなことで死なない」ラインを守る。こういう視点の置き方に触れてから、自分の毎日の判断が少しラクになりました。例えば、やりたくない仕事を無理に選ばないとか、他人と比べてしんどくなる場所から少しずつ距離をとるとか。大げさじゃなく、そういう微調整のほうが効くんだなと感じます。 もうひとつ、この本は「何かを足す」より「いらないものを消す」方向で考えるのが上手です。欲しいものを追いかける前に、自分がどれだけあれば生きていけるかを知る。外に刺激を求めなくても、自然の中を歩くだけで視点が整う。そういう“引き算の生活”が、意外と心を守ってくれるんだなと気づかされました。 人と比べるのがしんどい人、自分のペースがわからなくなっている人には、静かに刺さる本だと思います。
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