
〈弱いロボット〉の思考 わたし・身体・コミュニケーション (講談社現代新書)
岡田美智男
講談社 / 2017-06-20
この本について
仕事でも私生活でも、人との距離感がよく分からなくなる瞬間ってありませんか。会話がうまく噛み合わなかったり、相手の意図を読みすぎて疲れたり、逆にこちらの気持ちが伝わっているのか不安になったり。自分のコミュニケーションって、もう少し別の見方があるのかもしれない…と感じていたときに出会ったのが、この本でした。 読んでみて意外だったのは、「上手に話す」より前に、そもそも私たちのやり取りはもっと“環境に埋め込まれている”という視点でした。視線を重ねることで気持ちが分かるとか、ただ並んで歩くだけで歩調が合ってくるとか、説明しづらいけれど確かに起きているあの感じ。それをロボット研究を通して丁寧にひらいてくれるので、自分のコミュニケーションも「閉じたもの」ではなく、周囲との関係で立ち上がるものなんだと腑に落ちます。また、弱さを隠さないほうが関係が動き出す、という考え方も実際の人間関係にそのまま持ち込めました。全部を背負わずに、少しだけ相手に委ねてみる。そのほうがうまく回る場面って、思ったより多いのかもしれません。 「人とのやり取りがしんどいけれど、強く振る舞うだけではどうにもならない」と感じている人には、とても静かに効く本です。コミュニケーションを“つくりこむ”のではなく、“一緒に立ち上げる”ものとして見直したいときに、そっと横に置いておける一冊でした。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
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