
子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から
ブレイディみかこ
みすず書房 / 2017-04
この本について
仕事や生活が慌ただしいと、社会の分断とか階級とか、頭ではわかっていても自分ごととして考えきれないことが多いですよね。ニュースを見ても「結局、何をどう受け止めればいいんだろう」とモヤっとするまま終わってしまう。その曖昧さを放置したくないときに、この本はけっこう効きます。 私が刺さったのは、抜粋にもあるような、日常の会話の延長線上に“銃撃戦”や“EU離脱の混乱”が普通に入り込んでしまう風景でした。遠い社会問題のように見えて、実際には子どもたちの未来や働く親の選択に直結している。そのリアルさが、自分の暮らし方や「希望が与えられないと人はどうなるのか」という問いを避けられなくしてくれます。 そして、この本がいいのは、階級や貧困を大きな概念として扱うだけじゃなく、託児所というごく小さな現場で起きている“押し上げ”の実践を淡々と描いているところです。国家の支援の是非という抽象論ではなく、具体的に何が子どもを支えるのかが見えてくる。読んでいる間、自分の働き方や身近な人への関わり方にも静かにひっかかってきます。 社会の話を、自分の生活にどうつなげればいいのか迷っている人に刺さる一冊だと思います。
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