
校閲記者の目 あらゆるミスを見逃さないプロの技術 (毎日新聞出版)
毎日新聞校閲グループ
毎日新聞出版 / 2017-08
この本について
文章を書いていると、ふと「これって正しいんだっけ?」と立ち止まる瞬間があります。数字の扱い、言葉の選び方、言い回しの癖。自分では気づかないまま流してしまって、あとから読み返して落ち込むこともあります。完璧を目指したいわけではないけれど、せめて “致命的なミスだけは避けたい” という気持ちは多くの人にあると思います。 この本を読んで驚いたのは、校閲記者が「一文字ずつ赤ペンで追う」という、圧倒的に地道な世界を前提にしていることでした。数字ひとつ、固有名詞ひとつにここまで向き合うのか、と。例えば「ノーベル賞は授賞式の前は受賞したと書かない」といった運用や、「旗をたなびかせ」は本来の意味ではおかしい、といった細部まで、ただ正しさを押しつけるのではなく、状況に応じて言い換えを考える姿勢が丁寧で参考になります。また、「役不足」や「追撃」など、よく見かける言葉の“本来の意味と実際の使われ方のズレ”も、恥をかかないためというより、読み手との誤解を減らすための工夫として説明されていて腑に落ちました。 読み終わるころには、「正しい言葉を知ること」よりも、「読み手に余計な引っかかりを与えないための目線」の大事さに気づかされます。書く仕事の人だけでなく、日常的にメールや資料を書くなかで“もやっとした違和感に気づけるようになりたい人”に特に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの35%が集中しています。
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