
最新 ウイスキーの科学 熟成の香味を生む驚きのプロセス (ブルーバックス)
古賀邦正
この本について
ウイスキーって好きで飲んでいるはずなのに、「結局どう違うのか」「なんであの味になるのか」がふわっとしたまま…。僕もずっとそんな感じで、好みはあるのに説明できないモヤモヤがありました。ラベルの数字や名前に安心しつつも、本当のところはよく分かっていない、みたいな。 この本はその霧をゆっくり晴らしてくれます。熟成のしくみが「反応器としての樽」という視点で語られたり、モルトとグレーンの違いが蒸留器の形や酵母の役割まで降りて説明されていたり、単に知識が増えるだけじゃなくて、一杯のウイスキーを見る目が変わる感じがあります。個人的には、樽の焦がし方や容量が味にどう影響していくのかを知ったとき、これまで「なんとなく香ばしい」で済ませていた体験に輪郭がついた気がしました。 そして、歴史の話も思いがけず効いてきます。シェリー樽が航海のなかで生まれた背景や、ウイスキーが“生命の水”と呼ばれた理由を知ると、ボトルの向こうにある時間の長さを自然と思い出すようになる。これは決してうんちくを語るためではなく、ゆっくり飲むときの余白が少し豊かになるための知識です。 「味の違いを説明できずにモヤモヤしている人」に特に刺さると思います。ウイスキーをもっと深く楽しみたいけれど、専門書はハードルが高い…という人にも、ちょうどいい距離感の一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
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