
早わかり文学史
出口汪
語学春秋社 / 1996-06-10
この本について
近代文学を勉強しようと思っても、「主義とか派とか多すぎて結局なにが重要なのか分からない…」というモヤモヤ、ありませんか。僕もまさにそこに詰まっていて、用語だけ覚えても頭に残らず、教科書だと流れがつかめないままでした。 この本が助かったのは、主義や派の説明が単なる分類ではなく、「なぜそういう流れになったのか」という背景とセットで語られるところです。たとえば、写実主義が西洋からそのまま輸入されたわけではなく、「勧善懲悪」を崩すための選択だった、と知った瞬間に、明治の作家たちが何と闘っていたのかが急に立体的に見えてきました。また、二葉亭が「現象の奥の本質を描く」と言った理由や、鷗外が「自我」という概念を持ち込んだ意味も、時代の空気と一緒に理解できるので、作品の読み方がガラッと変わります。派や主義が“思想の試行錯誤の跡”としてつながる感覚です。 そしてもう一つ救われたのが、当時の作家たちの葛藤がかなり現実的に描かれていたことです。たとえば、二葉亭が『浮雲』を完結させられなかったのは才能ではなく「文学って食えるの?」という迷いだった、と知ると、彼らも僕らと同じように立ち止まりながら進んでいたんだと思える。文学史が急に人間味を帯びてくるんです。 教科書の用語暗記で挫折した人、流れがつかめず近代文学が苦手なままの人に、静かに効く一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの31%が集中しています。
読書の順序
この本の前に読まれた本
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要









