
神は詳細に宿る
養老 孟司
青土社 / 2019
この本について
最近、「自分が何を基準に動けばいいのか分からない」という声をよく聞きます。仕事でも子育てでも、制度や数字に合わせて生きているうちに、自分の感覚がどこにあるのか見失ってしまう感じ。僕自身も、情報は山ほどあるのに、根っこがつかめないまま焦っていた時期が長くありました。 養老孟司さんの『神は詳細に宿る』は、その“根っこが見えないモヤモヤ”にゆっくり効いてくる本です。自然からしか利益は生まれないという話を読むと、日々の「効率よく回さなきゃ」という思考がいかに制度側に引っ張られているかに気づかされますし、社会脳と非社会脳の切り替えの話は、自分がなぜ目の前のタスクに集中できない日があるのかを、妙に腑に落ちる形で説明してくれます。教育の話や、本音と建前が5割ずつに収束するという指摘も、自分の普段の行動に照らし合わせると、ちょっと苦笑しつつも納得してしまうところが多いはずです。 この本は「新しい知識を覚える」というより、世界を見る焦点が少し変わる感じがあります。詳細を見るほど世界が広がるという感覚も、読み終わって数日たってからじわじわ来ます。表面的な正しさよりも、自分の感覚をもう一度取り戻したい人には特に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
読書の順序
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