アートライティング1

アートライティング1

上村博、大辻都

累計読者数4
平均ハイライト数 20.8件/人
star総合評価 59/100
start序盤集中型

この本について

作品を見るたびに「どう書けばいいのか」「そもそも自分は何を見ているんだろう」と手が止まることがあります。感じたことをそのまま書くと浅く見える気がして、かといって情報を積み上げても芯がつかめない。アートの言葉にどう向き合えばいいのか、ずっと宙ぶらりんになるあの状態です。 『アートライティング1』は、その宙ぶらりんをほどく本だなと思いました。作品を“作者の表現として見る”“時代の反映として見る”“独立した世界として見る”という三つの立ち位置を整理してくれるので、まず自分がどこから見ようとしているのかがはっきりします。また、キャプションや解説が「先入観を矯正する道具」として機能する、という視点が新鮮で、知識を持つことへの後ろめたさが少し軽くなりました。そして何より、アートライティングは作品を「経験させる」のではなく「経験を理解させる」営みだという説明が、書くことに対する不必要な肩の力を抜いてくれます。 作品を前に黙り込みがちな人、あるいはなぜ書けないのか分からずに悩んでいる人には特に刺さると思います。アートの“意味”を押しつける本ではなく、自分の視点の置き方を丁寧に整えてくれる一冊でした。

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