
フランス現代思想史 構造主義からデリダ以後へ (中公新書)
岡本裕一朗
中央公論新社 / 2015-01-25
この本について
最近、SNSや仕事のタスクに追われていると、自分の思考が外側から形づくられていくような感覚がありませんか。気づけば、何を基準に動いているのか自分でもよくわからなくなる。そんなときに読むと、ものの見え方がじわっと変わるのが『フランス現代思想史』でした。 この本は「構造主義とは何か」を丁寧にたどりながら、社会の変化をどう読み解くかを更新してくれます。特に、ドゥルーズがフーコーを「規律社会の終わりを示した」と捉え直した話や、管理社会ではテクノロジーを通じて自発的に依存が深まり、気づかないうちに「自己への配慮」を失っていくという指摘は、いまの日常と重ねざるを得ません。また、レヴィストロースの「構造は変換によって不変性を保つ」という考え方は、表面の出来事に振り回されず、背後の関係性を見る視点を与えてくれます。 読みながら、自分が感じているモヤモヤが単なる個人の悩みではなく、近代社会そのもののあり方とつながっているんだとゆっくり実感していきました。派手な答えが出る本ではないですが、思考の足場を作り直したいときに確かに効きます。 「なんとなく社会に振り回されている気がするけれど、言語化できない」という人にはとても刺さる一冊だと思います。
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