
世界基準の「部下の育て方」 「モチベーション」から「エンゲージメント」へ
田口 力
KADOKAWA / 2019-05-17
この本について
部下に任せたいのに、どこまで渡していいのか毎回迷うし、指示を細かくすると「結局自分でやったほうが早い」と思ってしまう。かといって丸投げすると、うまくいかずに後で立て直す羽目になる。このあたりのモヤモヤ、ずっと抱えたまま来てしまった人は多いと思います。僕もそうでした。 この本がありがたかったのは、「権限委譲」と「力付け」は別物だとはっきり書かれていたことです。任せるだけでは機能しないし、任せ方にも段階がある。タスクごとに習熟レベルを見て、どの関わり方をすべきか変えるという考え方は、個々の部下に対する接し方を整理する助けになりました。また、AMO理論のような枠組みも「全部を一気に変えようとしない。まずは一つに絞る」という現実的な姿勢が扱いやすかったです。 さらに刺さったのは、質問の質を変えるだけでエンゲージメントが上がるという話。情熱を感じるポイントや、こちらにできるサポートを丁寧に聞くことが、実は力付けにつながる。頭では知っていたつもりでも、具体的な言い回しを目にすると、自分がいかに聞けていなかったかに気づかされました。 部下育成に正解を求めすぎて疲れている人や、「任せる」と「放置」の境目が曖昧なまま来てしまった人には、静かに効いてくる一冊だと思います。
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