
シナリオのためのSF事典 知っておきたい科学技術・宇宙・お約束120
森瀬 繚
SBクリエイティブ / 2019-09-20
この本について
科学技術やSF設定を考えるとき、「これって本当に意味があるのかな」とか、「アイデアは浮かぶのに物語まで落とし込めない」とモヤモヤすることがあると思います。知識を調べても断片ばかりで、結局どこにどう効いてくるのか分からないまま手が止まる、みたいなこともよくあります。 この本を読んでいて印象に残るのは、技術そのものより“技術が社会をどう変えるか”に視点を引き上げてくれるところです。ファラデーの「生まれたばかりの赤ん坊は何の役に立つでしょう?」という逸話も、今は役立たなく見えるものが、時間をかけて世界を動かしていくという感覚を静かに思い出させてくれます。SFの設定を作るうえで、テクノロジーを単なる装飾として扱うのではなく、そこで暮らす人や社会がどう変わるのかまで想像が広がるのは、この本が丁寧に土台を押し出してくれるからだと思います。 さらに、ウラシマ効果のような「聞いたことはあるけど説明しろと言われると詰まる」概念も、物語の文脈で扱えるレベルまで落としてくれるので、知識がそのままアイデアの種になる実感があります。専門書ほど重くなく、でも断片的な雑学にもならない、ちょうどいい厚みです。 世界観づくりで「技術と人間の距離感」をつかみたい人に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの60%が集中しています。
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