
戦略的思考とは何か 改版 (中公新書)
岡崎久彦
CEメディアハウス / 1991-10-04
この本について
仕事でも日常でも、状況をどう読むべきか分からないまま判断を迫られることってあります。情報は多いのに全体像がつかめず、「自分の見立てはズレてないか」と不安になるあの感じ、けっこうしんどいですよね。僕も同じで、情勢判断みたいな話は専門の人だけが扱うものだと思い込んでいました。 この本を読んで気づいたのは、戦略的思考って“難解な理論”よりも“どんな前提で世界を見ているか”のほうが大きいということでした。例えば、長い平和が生まれる条件を冷静にたどる視点や、国家の意思決定が時に「非合理性」すら含むという指摘は、物事を一方向からだけ見ない癖をつけるのに役立ちます。また、明治の指導層が自分の言葉で情勢をまとめ、議論の土台を作っていた話は、現代の職場で判断を委ね合いがちな場面を思い出して、妙に刺さりました。自分の見立てを持つというのは、立場に関係なく必要なんだと実感します。 特に、情勢判断は「一寸先は闇」という前提で誤りを含みうるものだ、と著者が何度も繰り返す姿勢は、逆に安心感がありました。予測の正否ではなく、何を見ようとしたかが大事なんだと腑に落ちます。少し遠くの話に見えて、日々の判断の迷いにも効いてくる一冊です。 歴史から“判断の作り方”を学びたい人に刺さると思います。
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