
ハウ・トゥ アート・シンキング
若宮 和男
実業之日本社 / 2019-12-27
この本について
仕事でも日常でも、「ちゃんと答えを出さなきゃ」と思うほど動きが固まっていく時があります。会議に詰め込まれた一日を終えると、気づけば自分の感じたことや衝動はどこかに置き去りで、判断もだんだん“おなじ”方向に寄っていく。そんなモヤモヤに心当たりがある人には、この本が少し息を入れてくれます。 読んでいて強く感じたのは、「正解がある前提で動くと、そもそも自分の違和感や好奇心に気づけなくなる」という指摘でした。アートには正解がないからこそ、問い続ける姿勢が大事になる。これは仕事でも同じで、調査やロジックだけを頼りにすると“箱ティッシュ的な企画”ばかりが生まれてしまう、という話に妙に納得しました。また、偶然の重要性をどう扱うかという視点も実践的で、行動量を増やすことで思いもよらない機会が転がり込む、というのは日々の小さな選択を少しだけ変えてくれます。 さらに印象に残るのが、「大きいものに隠れる」という罠です。役職や肩書を外してみると何も残らない気がして怖いけれど、その外側こそが“本当の自分”から一番遠いという指摘は、思わず手を止めました。欠点やズレのほうに、自分の輪郭が宿っているという視点も救われます。 自分の“違い”を無理に矯正せず、もう少し丁寧に扱いたい人に刺さる本です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの16%が集中しています。
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